Zoho CRMの権限設定は、システムのセキュリティを強化し、ユーザーがそれぞれの役割に合った操作のみを行えるようにするために非常に重要です。
標準権限をそのまま使用すると、意図しない操作やデータ漏洩のリスクにつながる可能性があるため、
本記事では標準権限を使用せず、新しい「一般ユーザー」権限を作成し、最低限の必要な権限に絞り込む設定方法をご紹介します。
解説動画のご紹介
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権限の作成手順
新しい権限を作成するには、まずベースとなる既存の権限(この例では標準権限を想定)を複製します。
複製方法は以下のいずれかです。
- 既存権限の3点リーダーをクリックし、「複製」を選択します。
- 「新しい権限」をクリックして新規作成します。
複製後、新しい権限に「一般ユーザー」などの名前を付けて保存します。
「一般ユーザー」権限の推奨設定
「一般ユーザー」権限の基本的な考え方は、レコードの削除や一括操作を基本的にオフにすることです。
これにより、誤操作によるデータ消失のリスクを軽減し、データの安全性を高めます。
各項目の具体的な推奨設定は以下の通りです。
各タブの削除権限について
削除権限はすべてのタブで「オフ」に設定変更してください。
一つずつ設定する必要があるため手間がかかりますが、誤操作によるデータ削除トラブルを回避できます。
- エクスポート:「オフ」に設定することをお勧めします。これにより、機密データの外部持ち出しを防ぎ、情報漏洩のリスクを低減できます。
メールの送信
- メール権限各種:貴社の運用方針に合わせて設定してください。
- ツール権限の一括削除:「オフ」に設定してください。誤操作によるデータ一括削除を防げます。
管理者
- テンプレート管理:「オン」に設定することをお勧めします。現場の担当者がメールテンプレートや各種書類のテンプレートを更新する必要がある場合に、スムーズな業務遂行が可能になります。
- チャットの設定:貴社の運用に合わせてオン/オフを設定してください。
自動化
必要なものだけを「オン」に設定してください。
不必要な自動化機能を有効にすると、予期せぬシステム動作につながる可能性があるため、注意が必要です。
WEBフォーム
- WEBフォームの管理:「オフ」をお勧めします。一般ユーザーがWEBフォームを管理することはほとんどないため、この権限は不要と考えられます。
- 承認:一般ユーザーがレコードの承認を行う必要がある場合は「オン」に設定してください。承認プロセスが不要な場合は「オフ」で構いません。
- メール配信停止リンク:操作ができないように「オフ」に設定することをお勧めします。ただし、業務上、この操作が必須の場合は「オン」にしてください。
Zia
すべて「オン」をお勧めします。CRMに搭載されているAI機能を活用することで、業務効率化やデータ分析に役立ちます。
Google Workspace
Google広告は「オフ」、他2つは「オン」をお勧めします。
Google広告権限は管理者が管理する必要があるためです。
その他
- Microsoft Wordプラグイン:オンをおすすめします。これらの連携機能は、業務効率を高める上で有効です。
- モバイルアプリへのアクセス:オンをおすすめします。外出先や移動中にCRMにアクセスする必要がある場合があるためです。
開発者権限
まとめ
不必要な権限をオフにし、最低限必要な機能に絞って設定することで、よりセキュリティの高いCRMを構築することができます。
貴社の運用に合わせて権限を適切に設定し、安全で効率的なCRM運用を実現してください。